FX 用語

用語 FX入門編

FX用語は聞き慣れないものばかりですね。でもこれを知らないとFX取引ができません。

株式と共通する部分もありますが、ほとんどはFX独自の用語です。

入門者や初心者に必要な用語を集めました。まずこれらを理解して読み進めてください。

FX 通貨単位

FXの取引をする際は、通貨を売買できる最小単位があります。これを通貨単位と言います。

以前は1万通貨単位でしたが、最近のFX会社は、1000通貨単位を採用しているところがほとんどです。

1000通貨単位とは、ドルなら1000ドル単位で売買することです。

1000ドルの買いなら144,000円(1ドル144円として)

といったように1000ドル単位で売買します。

中には1通貨単位(1ドルから売買)のFX会社もあります。

初心者には、証拠金が少なくて済む1000通貨単位から取引を始めると良いと思います。慣れてきたら1万通貨単位でもいいでしょう。

1000通貨単位での取引は、証拠金が少額で済むメリットがありますが、利益が出た場合は1万通貨単位のときの10分の1の利益にしかなりません。

株式の場合は、上場企業ごとに売買単位を決めていますが、FXの場合は、FX会社ごとに通貨単位を決めています。(マイナーな通貨は1万通貨単位などになることが多いです。)

FXは売りも買いもできる

FX取引では、買いから始めた場合は、1ドル130円が145円になったような円安になると利益が出ますが、逆に1ドル145円が130円になるような円高局面では売りから入ると利益が出ます。

FXでは売りから始めることもできます。

1ドル145円で1万ドル売り・・・1,450,000円

1ドル130円で1万ドル買い・・・1,300,000円

つまり130万円で買ったドルが145万円で売れたのと同じことですね。

株式で言えば信用取引に相当するのですが、FXの場合は普通に売りから入ることができます。

これは、反対売買を前提にした差金決済が前提のためと、株式と違って1ドルが10円になるような暴落はありえないからです。

安定した国際通貨であるドルやユーロなどを選べば、資産がゼロになってしまうことはまずないので安心です。

FX 証拠金

証拠金とは、外貨を買うために最低限必要な金額のことです。

例えば1ドル130円のときに1万ドル買おうとすると130万円が必要ですが、FXの場合はレバレッジ25倍なら、25分の一の52,000円が口座にあれば1万ドルを買うことができます。

この52,000円のことを証拠金といいます。

最初の売買が成立したときでも代金の支払いは行われません。口座にある証拠金残高もそのままです。

反対売買による決済が成立したときに、利益が出れば口座に入り、損失が出れば口座から差し引かれるのが基本的なFX取引の形態です。

これが差金決済と言われる取引で、FX取引は、反対売買を前提にした取引なので、証拠金だけで決済を完了させることができるのです。

上記の場合、FX口座には最初の買いの場合には52,000円の証拠金があればいいのですが、ポジションを維持するためには、その時点での為替相場に応じた証拠金残高が必要です。

円安になって損失が発生すると純資産が減少するため、証拠金維持率が小さくなり、一定の証拠金維持率を下回るとロスカットされるので、余裕を見た残高が必要です。

レバレッジ25倍の場合の証拠金は、米ドルを1ドル130円で1万ドル買うときには52,000円必要ですから、FX口座に10万円の証拠金残高があれば足ります。

このとき証拠金維持率は (10万円÷52,000円)×100%=192%です。

もしも円安になり1ドル135円になると5万円の損失が発生し、同時に1ドル135円に対しての証拠金は56,000円必要ですから、証拠金維持率は次のようになります。

((10万円ー5万円)÷56,000円)=89%

このように、維持率が100%を下回ると、FX会社では100%を下回った時点でロスカットを発動することがほとんどです。

FX スプレッド

スプレッドとは、買値と売値の差額のことです。

実際にFX口座の取引画面を見ると、各通貨ペアのレートがずらりと並んでいると思います。よく見ると、通貨ペアごとに二つのレートが表示されているのが分かります。

とあるFX会社では、ドル円0.2銭、ユーロ円は0.4銭の固定スプレッドです。

例えば、ユーロ取引では、次のようになっています。
(売値)119.010円 0.4 (買値)119.014円

売値と買値の差額が0.4銭ありますが、これがスプレッドです。同じ通貨でも買値より売値の方が0.4銭安いのです。全く同じ時点での売値と買値は実際には同じはずですが、売値の方が若干安くなっているのです。

なぜこうなっているかというと、FX会社はこの部分で利益を出しているからです。

そのかわり、口座開設手数料、口座維持手数料、入出金手数料、売買手数料などが一切無料で運営されています。スプレッドの存在がFX会社の手数料と考えていいと思います。

FX ロスカット 強制決済

株式でもロスカットという概念はありますが、FXでのロスカットは、手持ちのポジション(最初の注文が約定し、売買しないで保有している状態)が一定水準以上に損失(含み損)を被っているときに、さらなる損失を回避するため、保有しているすべてのポジションをFX会社が強制的に決済することです。

証拠金が一定水準の評価を下回ったときに強制的にすべての注文がキャンセルされ、全てのポジションが決済されてしまいますから常に注意が必要です。

FX会社によって多少違いますが、一般的には証拠金維持率が100%~50%以下になった場合、ロスカットルールが発動し、未約定の注文を取り消し、すべての未決済ポジションを通知することなく強制的に決済(ロスカット)するようになっています。

証拠金維持率の説明のために少し長くなりますが次を読んでください。

証拠金有効残高というものがあります。これは証拠金と含み損益を合わせた金額のことで、純資産ともいわれます。

例えば、10万円の証拠金(口座残高)があるとします。5万円の利益が出ている場合、有効証拠金は10万円+5万円=15万円です。

このときの証拠金維持率は (15万円÷57,760円)×100%=259% です。

つまり、証拠金維持率とは、有効証拠金(純資産)に対する必要証拠金の割合のことです。

このときの証拠金維持率は (有効証拠金÷必要証拠金)×100 で計算できます。

証拠金維持率は100%を下回らないことがひとつの目安です。数値が高いほど運用が健全であり、100%のときは「純資産=必要証拠金」の危険な状態といえます。

ポジション

ポジションとは外貨の持ち高のことで、例えばUSドルを1万通貨「買い」で持っている場合は「ドル円の買いポジションを1枚(1ロット)持っている」といいます。

FXは、「買い」から入れば次は「売り」で決済し、「売り」から入れば次は「買い」で決済します。決済が終わるまでの期間を「ポジションを持つ」といいます。

レバレッジ

レバレッジとはテコの原理です。

FXは、1ドル140円のときに1万ドル買おうとすると140万円が手元に必要ですが、通貨は安定していることや、必ず反対売買(買いなら次は売り。売りなら次は買いで決済)を前提にしているので、現物の140万円に対して4%程度の証拠金(56,000円)があれば取引ができます。

4%とは、100%/4%=25倍で、このときのレバレッジは25倍となります。

このとき、140万円に対して56,000円で取引ができるので、140万円/56,000円=25倍です。

少額の手持ちで実際には最大でその25倍の取引ができます。これがレバレッジ(てこの原理)です。レバレッジは1倍から最大25倍まで選択できます。

スキャルピング

スキャルピングとは、FX取引の代表的な取引手段のことです。 1回の売買で数銭から数十銭というわずかな利幅を狙い、1日に何度も取引を繰り返して利益を積み上げていく投資方法です。

自動売買がスキャルピングの典型です。

取引回数が増えれば手数料も増えるので、なるべくスプレッドが狭いFX口座を利用すべきなのは言うまでもないでしょう。

スプレッドが狭いFX会社の例です。
・SBI FXトレード:0.17銭
・外為どっとコム:0.2銭
・GMOクリック証券:0.2銭
・外為ジャパン:0.3銭
・インヴァスト証券:0.3銭
・マネーパートナーズ:0.3銭
・外為オンライン:1.0銭

デイトレードなどの取引手法

FXの取引手法では、スキャルピングのほかに次の手法があります。

デイトレード

スキャルピングより少し大きな値幅を目標として取引するのがデイトレードです。日を越えてポジションを保有することはなく、文字通り1日(デイ)で取引(トレード)を終える手法です。1日数回の取引です。

スイングトレード

スイングトレードは、1週間~数週間ポジションを保有して為替差益を狙う取引手法となります。1週間に多くても3回程度の取引回数です。

ポジショントレード

数週間から数か月に渡りポジションを保有する手法で、1年に数回の取引回数です。

スワップポイント

金利の高い通貨と金利の低い通貨の間で生じる金利差を言います。

高金利通貨を買い建てる場合にスワップポイント(金利差)を受け取ることができますが、逆に高金利通貨を売り建てる場合にはスワップポイント(金利差)を支払う必要があります。

FX投資では「安いときに買って高いときに売る」、いわゆる売買差益が基本となりますが、スワップポイントは金利差益という売買差益以外に利益を得る唯一の方法です。

バイナリーオプション

為替取引の投資方法の一つです。

バイナリーオプションとは、数秒後、数分後の為替相場を予想してオプションを購入し、当たれば投資額が1.6倍~2.4倍、外れれば0円になるというシンプルな投資のことです。

0か1かという2進法(バイナリー)のような手法なのでバイナリーオプションと呼ばれています。

オプションの購入は、ある通貨が上がるか下がるかをあなたが選択して5,000円とか1万円で購入します。

その結果、上がるオプションを1万円で購入してそれが当たり、払い戻し率が2倍の場合は2万円が戻ってきます。

逆に外れれば、購入した1万円のマイナスになるだけです。当たるか外れるかで、どれだけ上がったか(下がったか)は問題になりません。

自動売買 システムトレード

FX取引注文は投資家自身(あなた)が注文を出します。

為替相場の高低による売買差益を得るのがFX取引なので、相場をにらみながら安いところで買い、高いところで売るのですが、これだと1日中パソコンの前にいなければなりませんね。

人に代わってシステムが相場を読んで自動的に売買してくれるのが自動売買です。

これだと、仕事に行っている間でも、夜寝ている間でも、システムが自動的に売買して利益を出してくれるので、投資家は非常に助かります。もちろん損をすることもありますので念のため。

店頭と取引所の違い

店頭取引と取引所取引の一番の違いは、取引の管理・運営を行う側の違いです。

取引所取引は、その取引の管理・運営を行うのは当然「取引所」ですが、店頭取引の場合は取引所が存在しないのでFX会社が行うことになります。

店頭取引の場合、取引を取り仕切っているのはFX会社ですから、スワップ、スプレッド、取り扱い通貨など、各FX会社が独自で決定しています。投資家の取引の相手方はFX会社です。

通常は店頭取引です。

取引所取引は、今の時点で行われているのは東京金融取引所が行っている「くりっく365」のみです。投資家の取引の相手方は東京金融取引所です。

 

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