FX取引は「通貨単位」で行います

通貨単位 FX入門編

FXが始めやすいのは、小額の残高でも取引できるからです。

今日現在は、1ドル=144円です。
(2023年7月現在)

それは、レバレッジを最高の25倍にすれば、口座残高57,600円で1万通貨単位のドルを買うことができます。

1万通貨単位という言葉が出てきました。つぎにこの意味を解説します。

FXは通貨単位で取引します

FXでは、売買数量を決めるのに「通貨単位」という単位を使います。FX会社で、ドルを円で買おうとすると、1ドル単位では買えません。(1通貨単位のFX会社は除きます)

一般的には、1万通貨単位で取引するので、1ドル×1万通貨単位=1万ドル単位で売買します。

1ドル144円なら、1万通貨単位を買うときは144円×1万通貨単位=144万円が最小単位となります。1万通貨単位のことを1Lot(ロット)といいます。

※現在は、1000通貨単位(0.1Lot)で取引できるFX会社が増えてきています。

なお、現物取引では上記の例のように144万円が口座に必要になりますが、FXはレバレッジをかけた取引が一般的です。この場合、口座残高はずっと少なくて良いんです。

レバレッジ10倍だと、144万円の10分の1の14万4,000円で1万通貨単位のドルを買うことができます。このとき、代金の支払いはありません。

その代わりに支払い分を担保するために、口座には14万4,000円以上の残高(証拠金)が必要です。これは反対売買で決済するまでの間は、ずっと継続して必要です。

為替差金取引の意味

FX取引では、最初に外国通貨を買ったり売ったりする際には代金の支払いが不要で、反対売買による決済したときに、利益があれば利益分だけが口座に振り込まれ、損失があれば損失分だけが口座から差し引かれます。

これは、FXが「為替差金取引」だからです。

1ドル144円で「買った(売った)」ら、次は必ず「売り(買い)」で決済することを前提とした取引なのです。

FXは、「買い」から始めれば次は「売り」で決済、「売り」から始めれば次は「買い」で決済といったように、必ず反対売買で決済して、その差額が損益となる「差金取引」なのです。

なので、決済時に初めて損益だけを口座から決済する取引なのです。

上記のように、最初に外国通貨を買うときに全額を用意する必要はなく、レバレッジに応じた証拠金が口座にあれば買い取引ができます。

※最初に外国通貨を売りから入るときも同様の証拠金が口座にある必要があります。

株式売買のときの信用取引に似ていますが、信用取引のときは100万円単位の大きな金額を口座に準備しておく必要があります。

これは信用買いのときにはレバレッジに応じた金額を実際に決済する必要があるためです。しかも反対売買の時期は3カ月以内とか半年以内とかに決められています。

FXの場合は、最初の買い(売り)の時点では代金の支払いが不要で、反対売買による決済時に初めて損益だけが口座に振り込まれたり差し引かれたりする点で、株式の信用取引とは全く違うシステムです。

反対売買までのポジションを持ち続ける期間は決められていません。ただし金利の高い通貨を売りポジションで保有しているときは、金利の支払いが生じるので、それを考慮する必要はあります。

証拠金残高には余裕を持たせる

1ポジションあたりの証拠金は数万円で良かったとしても、複数のポジションを持っていたり、1日に複数回の取引があって、同時にポジションを有している取引が10あるとすれば、最低でもその10倍程度の証拠金を残高に持っていないと証拠金不足になりかねません。

FX会社の口座には10ポジションくらいは同時に持ってもいいように証拠金を用意し、さらにその2倍ぐらいは余裕を見て口座残高に入れておきたいものです。

万一にも証拠金に必要な残高が不足するとロスカットされて全取引が決済されてしまうことにもなりかねません。

この金額は、為替相場によって常に変動しますので、相場の動きにも注意が必要です。

自動売買では1日の取引数量に注意

今は自動売買がよく使われるようになり、これは小さな差益で頻繁に取引数をこなすスキャルピングです。

1日に50回程度の売買を繰り返せば、10程度のポジションを同時に保有するかもしれませんから、上記のような余裕を持った証拠金残高が必要です。

自動売買では、今現在のポジション数に必要な証拠金残高が100%を切らないように注意しましょう。150%から200%の余裕が必要です。

初心者には十分な口座残高が用意できる場合を除いて、自動売買はおすすめしません。

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